「アパートの外壁塗装にかかる費用相場はどれくらい?!」
「アパートの外壁塗装を行うメリットやデメリットが知りたい」
アパートを所有されているオーナー様の中には、このようなお悩みを持つ場合もあるでしょう。
アパートの外壁を塗装するとなると、多額の費用がかかるケースもあります。
そのため、本当に外壁塗装が必要かどうか迷われる方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、アパートの外壁塗装を行う際に知っておきたい以下のような情報を解説していきます。
t1.費用相場と内訳t2.アパートの外壁塗装を行うメリットt3.アパートの外壁塗装を行うデメリットt4.アパートの外壁塗装を行うタイミングt5.施工期間と一般的な流れt6.費用は減価償却費として計上可能t7.費用を抑えるための方法t8.外壁塗装を行う際のポイントt9.業者の選び方t番外編.外壁をおしゃれにするためのポイント
上記の内容を確認しておくことで、アパートの外壁塗装の費用相場や流れなどを詳しく理解できます。
塗装工事の際に抱きやすい不安を解消できるので、ぜひ最後までお読みになり、参考になさってみてください。
1 . アパートの外壁塗装にかかる費用相場と内訳
アパートの外壁塗装にかかる費用について、以下の3つの情報を紹介します。
1.費用相場
2.外壁塗装の費用の内訳
3.アパートの外壁塗装の費用事例
それぞれの詳しい内容を、解説していきます。
1-1 費用相場
2階建てのアパートの外壁を塗装する場合の費用相場は、150〜300万円ほどです。
3階建ての場合は、200〜400万円ほどが相場となります。
塗装費用は、使用する塗料タイプによって異なります。
グレードが上がるほど、施工単価も高くなるのが一般的です。
以下にて、外壁塗装に使用する塗料タイプごとの施工単価を紹介しますので、比較してみてください。
塗料タイプ | 単価(1平方メートルあたり) |
---|---|
アクリル系塗料 | 1,000〜1,200円 |
ウレタン系塗料 | 1,800〜2,000円 |
シリコン系塗料 | 2,500〜3,500円 |
フッ素系塗料 | 3,500〜4,500円 |
無機塗料 | 3,500〜5,500円 |
アクリル系塗料は耐久性が低いため、外壁や屋根の塗装に使用されることはほぼありません。
しかし、短期間での塗り替えや建物の取り壊しを計画している場合には使用されるケースもあります。
1-2 外壁塗装の費用の内訳
外壁塗装の費用は、塗装以外に以下のような内訳で構成されています。
1.足場設置
2.高圧洗浄
3.養生
4.飛散防止ネット
5.下地補修
外壁塗装の費用のそれぞれの内訳を、一覧表にしてまとめました。
見積書を確認する際の参考になさってみてください。
工事内容 | 施工単価 |
---|---|
足場の設置 | 600〜800円/平方メートル |
高圧洗浄 | 200〜250円/平方メートル |
養生 | 350〜500円/平方メートル |
飛散防止ネット | 100〜180円/平方メートル |
下地補修 | 1〜2万円 |
下地補修にかかる費用は、30坪の土地に建つ建物の場合です。
ただし、下地の劣化状況によってはさらに費用がかかるケースもあります。
外壁塗装の費用相場や内訳については外壁塗装の相場|坪数ごとの塗装費用&工事単価が分かる!相場より安く抑えるコツも紹介でも詳しく解説しています。
1-3 アパートの外壁塗装の費用事例
アパートの外壁塗装にかかった費用の事例を2つ紹介します。
工事内容と使用塗料についても解説します。
1-3-1 2階建てアパートの屋根と外壁塗装工事
2階建てアパートの屋根と外壁塗装の工事を行い、かかった費用は230万円でした。
使用塗料は無機塗料の「KFケミカル」です。
また、同時に2階のベランダの防水工事と、駐車場・駐輪場のライン引きも行っています。
1-3-2 2階建てアパートの塗装工事
こちらの2階建てアパートの外壁と屋根塗装の工事費用は、172万7,000円でした。
使用塗料はフッ素塗料です。
ほかに、破風や樋などの付帯部の塗装も行っています。
また、コーキング工事や防水塗装も行いました。
2 . アパートの外壁塗装を行うメリット
アパートの外壁塗装を行うメリットは、以下の2つです。
1.美観を維持できる
2.資産価値の低下を遅らせられる
それぞれのメリットの内容を、詳しく解説していきます。
2-1 美観を維持できる
アパートの外壁は経年によって汚れてくるため、定期的に塗装することで美観が維持できます。
外壁を塗装して美観を整えると、入居を検討している方々がアパートに対して好感を持ち、入居率が上がる可能性がある点もメリットです。
ただし、塗装の色やデザインを間違えると、逆に入居率を下げてしまう場合もあります。
外壁のデザインにお悩みの方は、業者とよく相談をして、アパートに合った塗装を施してもらうようにしましょう。
また、記事の最後に「アパートの外壁をおしゃれにするためのポイント」を解説していますので、ぜひ参考になさってみてください。
2-2 建物の資産価値の低下スピードを遅らせられる
アパートの外壁を塗装してメンテナンスをきちんと行っておくと、建物の資産価値の低下スピードを遅らせられます。
建物の資産価値は、管理状態によって決まります。
そのため、塗装を行いメンテナンスが行き届いたアパートの資産価値は高くなりやすいです。
3 . アパートの外壁塗装を行うデメリット
アパートの外壁塗装を行うデメリットは、以下の3つです。
1.高額な費用がかかる
2.入居者の生活に制限がかかる
3.見学の際に外観が見えにくくなる
それぞれのデメリットの具体的な内容を解説していきます。
3-1 高額な費用がかかる
アパートの外壁塗装を行うと、100万円単位の高額な費用がかかります。
建物のサイズが大きいため、一般的な住宅よりも工程や使用する材料が増えて費用が高額になるのです。
そのため、工事を行うまでに予算の確保が必要となります。
工事の際に費用が足りないということがないように、計画的に塗装工事の準備をしておきましょう。
【監修者コメント】
費用の捻出が難しい場合、補助金や助成金の利用も検討してみてください。
特定の塗料を使う、他の工事とセットで行うなどであれば補助金や助成金が利用できる場合があります。
3-2 入居者の生活に制限がかかる
アパートの外壁塗装を行っている間は、入居者の生活に制限がかかってしまうことになります。
外壁塗装を行う際は、業者の出入りがあったり、窓やベランダを養生したりします。
そのため、入居者は窮屈な思いをして過ごすこともあるでしょう。
工事前には施工期間や注意点などの案内を行い、相談窓口を開設するなどの配慮が必要です。
3-3 物件見学の際に外観が見えにくくなる
塗装工事を行っている間は、入居希望者が物件見学に訪れた際に外観が見えにくくなってしまいます。
建物の周辺に足場と飛散防止ネットを設置するため、アパートの外観が隠れてしまうためです。
しかし、外壁塗装を行っているため、入居後は外観がきれいなアパートに住めるというメリットを強調できる面もあるのです。
入居希望者が見学に訪れた際は、工事後は外観が美しいアパートになるという点を強調して案内をするとよいでしょう。
イメージを掴みやすいように、外観の完成図を用いて説明するのもおすすめです。
4 . アパートの外壁塗装を行うタイミング
アパートの外壁塗装を行うタイミングは、以下の2つです。
1.劣化症状があらわれたとき
2.塗料の耐用年数が近づいてきたとき
それぞれのタイミングの詳細を、以下で解説します。
4-1 劣化症状があらわれたとき
まず、外壁の塗装面に劣化症状があらわれたときは、塗り替えのタイミングとなります。
塗装が必要な外壁の劣化症状は、主に以下の3つです。
1.色あせ・チョーキング
2.外壁の汚れ
3.塗膜の剥がれ
それぞれの症状について、詳しく解説します。
4-1-1 色あせ・チョーキング
外壁が色あせてきたら、塗膜の劣化が進んでいるので塗り替えが必要となります。
塗膜は紫外線や風雨による刺激を受けて、段々と色があせてしまいます。
色あせは塗膜の防水性が低下している証拠なので、上から塗装して耐久性を維持しなければなりません。
また、外壁に白い粉が浮き出てくる「チョーキング」の発生も、塗膜の防水性が低下している状態です。
チョーキングとは、塗膜の顔料が紫外線や風雨などの刺激により劣化して、粉状となってあらわれる現象です。
外壁に触れた際に、指に白い粉が付着すればチョーキングが発生しているといえます。
色あせもチョーキングも緊急性は低い症状ですが、早めの塗装を検討することをおすすめします。
4-1-2 外壁の汚れ
外壁が雨だれやカビ・コケなどで汚れた場合も、塗り替えが必要です。
外壁の汚れはアパートの外観の美観を損ねてしまいます。
さらに、カビやコケを放置していると菌が繁殖して外壁を劣化させる原因にもなります。
4-1-3 塗膜の剥がれ
塗膜が剥がれている場合は、外壁の防水性が低下しているため早めの塗り替えが必要です。
塗膜が剥がれている部分の外壁は、風雨に直接さらされることになります。
外壁材の多くはそれ自体に防水性が備わっていない場合が多いため、塗装をしていないと雨漏りが発生する可能性があります。
4-2 前回塗装した塗料の耐用年数が近づいてきたとき
前回使用した塗料の耐用年数が近づいてきたときも、外壁塗装のタイミングです。
耐用年数は、塗料タイプによって異なります。
以下にて、塗料タイプ別の耐用年数がわかるように一覧表を作成しました。
塗料タイプ | 耐用年数 |
---|---|
アクリル系塗料 | 5〜7年 |
ウレタン系塗料 | 8〜10年 |
シリコン系塗料 | 8〜15年 |
フッ素系塗料 | 15〜20年 |
無機塗料 | 20年以上 |
現在施工されている塗膜の塗料タイプと耐用年数があと何年ほど残っているかを調べて、塗り替えのタイミングを確認しておきましょう。
ただし、同じ塗料タイプでも、製品や建物がある環境によって耐用年数は異なります。
アパートが幹線道路沿いや公園などの近くにある場合は、外壁が汚れやすかったり、傷がつきやすかったりします。
そのため、塗料の一般的な耐用年数よりも短くなる場合があるのです。
上記の耐用年数は目安として考えておき、周辺の環境や外壁の状態も確認しながら塗り替えるようにしましょう。
5 . アパートの外壁塗装にかかる施工期間と一般的な流れ
2階建てのアパートの外壁塗装にかかる施工期間は、2〜3週間ほどです。
3階以上の建物だったり、外壁の破損がひどかったりする場合は施工期間が長くなります。
アパートの外壁塗装工事の一般的な流れは、以下の通りです。
t1.近隣へのあいさつt2.足場設置t3.高圧洗浄t4.下地調整・補修t5.養生t6.塗装t7.点検t8.片付け
アパートのオーナー様が対応する項目は、「近隣へのあいさつ」と「工事後の点検」です。
以下にて、それぞれの内容を詳しく解説します。
5-1 近隣へのあいさつ
まず、近隣へのあいさつは工事が開始される1週間ほど前には行っておきましょう。
入居者へは、工事の2週間〜1ヵ月前には告知を行っておくことをおすすめします。
文書の投函だけでなく、掲示板への提示も必要です。
近隣へは口頭だけであいさつするのではなく、工事の内容が再度確認できるように書面に記して持参しましょう。
また、あいさつ回りの際に直接会えなかった近隣の方には、工事期間の早いうちに再度訪問することが大切です。
ただし、近隣へのあいさつは施工業者が行う場合も多いです。
工事を依頼する際は、近隣へのあいさつはどちらが行うのかを確認しておきましょう。
5-2 工事後の点検
工事後の点検では、施工不良が起きていないかを確認します。
塗り残しや色ムラはないか、色の間違いはないかなどをチェックします。
業者とともに外壁の状態を確認して、問題がなければ片付けを行い工事は終了です。
下塗りの重要性について、外壁塗装で下塗りは不可欠!下塗りの重要性と役割、作業手順を解説でも解説しています。
6 . アパートの外壁塗装にかかる費用は減価償却費として計上可能
アパートの外壁塗装にかかる費用は減価償却費として計上できます。
ただし、塗装を行う目的によっては修繕費として計上する場合もあります。
以下にて、減価償却費と修繕費のどちらに分類するべきか、わかりやすいように解説しますので、ぜひ参考にしてください。
また、アパートの外壁塗装の費用を減価償却するメリット・デメリット、計上する方法なども詳しくご紹介していきます。
6-1 塗装費用を減価償却費か修繕費にするかのポイント
塗装費用を減価償却費か修繕費にするかのポイント |
---|
【減価償却費】 塗装の目的が建物の資産価値を向上させる場合 【修繕費】 |
アパートの外壁塗装において、費用を「減価償却費」か「修繕費」のどちらで計上したらよいのかを解説します。
6-1-1 減価償却費で計上できる工事内容
減価償却費として計上できる工事内容は、施工後に建物の資産価値を向上させた場合です。
このような場合は、外壁塗装の費用は建物の資産として見なされるため、「資本的支出」に分類されます。
例えば、以下のような工事内容にかかった費用が「資本的支出」となります。
t1.外観をより美しくするための塗装t2.デザイン性を向上させた塗装t3.より性能の高い塗料を使った塗装
このように、建物の価値を上げるために支払う費用は減価償却費で計上できます。
6-1-2 修繕費で計上する工事内容
アパートの外壁塗装の目的が修繕である場合は、修繕費として計上することになります。
塗装工事が完了した年度に一括で経費として計上します。
修繕費として計上するのは、破損や劣化した箇所を新築時の状態に戻すために行う以下のような工事にかかった費用です。
t1.ひび割れの補修t2.外壁の剥がれの補修t3.色あせの補修
このように、建物を現状維持ができる状態に補修するためにかかった費用が「修繕費」に分類されます。
6-2 減価償却するメリットとデメリット
アパートの外壁塗装にかかる費用を減価償却するメリットとデメリットを紹介します。
工事を行う前に、ぜひ一度ご確認ください。
6-2-1 メリット
アパートの外壁塗装にかかる費用を減価償却すると、毎年経費を計上できるため節税効果を期待できます。
塗装にかかった費用を修繕費として一括で計上してしまうと、その年度の収益が著しく低下していると判断されるため、融資が通りにくくなります。
そのため、減価償却を選ぶことで、必要なときに融資が受けやすくなるメリットもあるのです。
6-2-1 デメリット
毎年の減価償却費として計上できる経費には限度額に上限があるため、収益が多かった年度は節税調整がしにくくなります。
また、減価償却費を経費として計上する際の計算方法が一括計上に比べてわかりづらいと感じる場合もあります。
そこで、減価償却費の計上方法を以下にて詳しく解説しますので、ぜひ参考になさってみてください。
6-3 アパートの塗装費用を減価償却する方法
まず、塗装費用を減価償却するとは、かかった経費を数年に分けて計上していくということです。
アパートの塗装費用を減価償却する年数は、「建物の耐用年数」によって異なります。
建物の構造別に、耐用年数を一覧表にしてまとめました。
建物の構造 | 耐用年数(住宅用のもの) |
---|---|
木造 | 22年 |
木骨モルタル造 | 20年 |
鉄筋鉄骨コンクリート造 鉄骨コンクリート造 |
47年 |
金属造(骨格材の肉厚3mm超4mm以下) 金属造(骨格材の肉厚4mm超) |
27年 34年 |
例えば、木骨モルタル造のアパートで外壁塗装を行い、費用が200万円だった場合は、毎年10万円ずつを減価償却費として計上します。
ただし、建物の耐用年数ではなく、一定期間で減価償却することもできます。
7 . アパートの外壁塗装の費用を抑えるための方法
アパートの外壁塗装の費用を抑えるための方法は、以下の3つです。
1.相見積もりを行う
2.使用する塗料のグレードを落とす
3.業者の閑散期に依頼する
それぞれの具体的な方法について、解説していきます。
7-1 相見積もりを行う
相見積もりを行うことで、見積もり額を比較して費用が安い業者に依頼できます。
相見積もりとは、複数の業者に見積もりを出してもらい、比較検討することです。
見積もりの依頼は、比較しやすいように3社ほどに相談しましょう。
以下にて、3社に見積もりを出してもらった際の料金表の例をご紹介します。
同じ塗料を使い、2階建てアパートの外壁塗装を依頼した場合の料金です。
会社名 | 塗装費用 |
---|---|
A社 | 180万円 |
B社 | 220万円 |
C社 | 100万円 |
費用を正確に比較するため、同じ工事内容で見積もりを依頼することが重要なポイントです。
上記の表を見てみると、塗装費用が一番安いのは「C社」となります。
しかし、2階建てアパートの外壁塗装の費用相場は150〜300万円ほどです。
提示額が費用相場よりも低すぎる場合は、手抜き工事をされたり、後から法外な追加費用を請求されたりする可能性があります。
そのため、この相見積もりの結果、塗料のグレードにもよりますが費用が安すぎる「C社」への依頼は注意が必要です。
相見積もりを行う際は安さだけで業者を選ぶのではなく、費用相場とも比較して、適正な範囲の価格を提示している会社を選びましょう。
7-2 使用する塗料のグレードを落とす
外壁塗装で使用する塗料のグレードを落とすことで、工事費用を抑えられます。
各業者が定めている工事にかかる施工単価には、大きな差はありません。
塗装費用の額を左右するのは、使用する塗料の単価です。
性能が高い塗料は単価が高くなるので、費用を抑えるためにはグレードの低いタイプを選ぶとよいです。
【監修者コメント】
ただし、塗料のグレードを落とすと次回の塗り替えまでの期間が短くなります。
塗装工事を短期間で何回も行うと足場代などで費用がかさむため、グレードが高くて耐用年数が長い塗料を使ったほうが長期的にはコストパフォーマンスがよくなることもあるでしょう。
7-3 業者の閑散期に依頼する
業者の閑散期に工事を依頼することで、一般価格よりも安く施工してもらえる場合があります。
一般的に、冬は塗装工事に不向きなので依頼が少なくなります。
そのため、塗装業者の閑散期となり、会社によっては費用の割引サービスを行っている場合があるのです。
反対に、春や秋は気温が安定しており、外壁塗装に人気の季節なので繁忙期となります。
業者が忙しくなるため、費用を高めに設定しているケースもあります。
ただし、冬は雪が降ったり、寒さで塗料が乾燥しにくかったりして工事が遅延する可能性が高いです。
業者の閑散期に塗装工事を依頼する際は、スケジュールに余裕を持っておくことをおすすめします。
外壁塗装の費用を抑えるためのポイントややってはいけないことについて、外壁塗装の費用をシミュレーション!コストを抑える3つのポイントも解説でも詳しく解説しています。
【監修者コメント】
アパートの外壁塗装の費用を抑えるコツとして、屋根と外壁の塗装をセットでやることもおすすめです。
屋根と外壁の塗装を別々に行うと、工事のたびに足場費用がかかります。
屋根と外壁の塗装をセットで行えば、工事1回分の足場費用が節約できるでしょう。
8 . アパートの外壁塗装を安心して任せられる業者の選び方
アパートの外壁塗装を安心して任せられる優良業者の選び方は、以下の3つです。
1.対応が丁寧かチェックする
2.アパートの施工実績が豊富な業者を選ぶ
3.見積書の内容が明瞭か確認する
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。
8-1 対応が丁寧かチェックする
依頼主への対応が丁寧で、工事内容をわかりやすく説明してくれる業者は安心感があります。
接し方は丁寧か、専門用語ではなく、依頼するオーナーが理解しやすい言葉を使っているかなどをチェックしましょう。
反対に、依頼主への対応が悪い業者は工事のミスが起きやすいため、依頼は避けておきましょう。
大切なアパートの外壁塗装を依頼するなら、親身になって相談にのってくれる優良業者を選ぶことが大切です。
8-2 アパートの施工実績が豊富な業者を選ぶ
施工実績が豊富な業者は工事の失敗が起きにくいので安心です。
特に、アパートやマンションなどの塗装工事の実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。
施工実績を開示してもらい、どのような工事を行ってきたかを確認しましょう。
また、施工実績が開示できる業者は依頼主との関係も良好といえます。
なぜなら、施工実績の開示は依頼主の許可が必要であるためです。
多数の施工実績を開示している業者は、工事後も依頼主と良い関係を築けているという証拠になります。
8-3 見積書の内容が明瞭か確認する
見積もり時に費用についてわかりやすく説明してくれて、見積書の内容も明瞭であれば信頼度が高い業者といえます。
見積書の内訳が、使用する材料や施工方法ごとに記載されているかを確認するのも大切なポイントです。
内訳が「一式」とまとめられている場合は、料金の水増しをされている可能性があるため、詳細を業者に確認するようにしましょう。
9 . アパートの外壁塗装を行う際に押さえておきたいポイント
アパートの外壁塗装を行う際に、工事を失敗しないために押さえておきたいポイントは以下の2点です。
1.入居者へ工事の説明を丁寧に行う
2.入居者層に合った塗装を施す
それぞれのポイントの詳しい内容を解説します。
9-1 入居者へ工事の説明を丁寧に行う
塗装工事を行うにあたり、入居者に対して説明会を開きましょう。
今後もアパートに長く住んでもらうためには、入居者への配慮も欠かせません。
入居者へ配慮しながら工事を行うことで、トラブルを防ぎやすくなったり、入居率を維持しやすくなったりするといったメリットもあります。
また、塗装工事の際に特に入居者に伝えておくべき内容は以下の4つです。
t1.騒音や臭いが発生する可能性があるt2.外に洗濯物が干せない場合があるt3.業者が出入りするようになるt4.防犯対策が必要となる
それぞれの具体的な内容を解説します。
9-1-1 施工期間は騒音や臭いが発生する可能性がある
塗装工事の際は、騒音や臭いが発生して不快な思いをさせてしまう可能性がある旨を伝えておきましょう。
その際に、騒音や臭いの対策方法も伝えておくと入居者の方々も対応しやすくなります。
例えば、騒音が発生しやすい「足場の設置・解体」や「高圧洗浄」などの施工スケジュールを先に伝えておきます。
そうすることで、入居者の方々も事前に予定を組んで準備しやすくなるのです。
また、塗装を行う際の臭いが気になる場合は窓を開けない、可能であれば外出するなどをおすすめしておきましょう。
9-1-2 ベランダで洗濯物が干せなくなる場合がある
塗装工事中は建物の周りを養生したり、足場を設置したりするためにベランダで洗濯物が干せなくなる場合があります。
洗濯物が外に出せなくなることと施工期間を伝えて、入居者の方々が対処しやすくするようにしましょう。
9-1-3 アパート内に業者が出入りすることになる
入居者が不安に思わないように、工事期間は業者がアパート内を出入りする機会がある旨も伝えておきましょう。
また、工事の際に出入りする業者であることがわかる制服や腕章を着用してもらうようにお願いするのもおすすめです。
業者が制服や腕章を着用する場合は、入居者にもその旨を伝えておくようにしましょう。
【監修者コメント】
業者への不安を取り除くために、工事の責任者と一緒に入居者に挨拶回りをするのがベターです。
9-1-4 防犯対策が必要となる
外壁塗装の工事中は足場を設置したままになるため、空き巣被害に遭わないためにも防犯対策を行ってもらう旨も伝えます。
階数に関わらず、部屋のベランダや窓のカギは必ず施錠してもらいましょう。
9-2 入居者層に合ったデザインで塗装する
アパートは入居者が快適に住める状態を維持するべきなので、外壁のデザインにも注意をしておきましょう。
入居者がファミリー世帯なのか、一人暮らしが多いのか、年齢層は高いのか低いのかなどによって、適したデザインが異なります。
想定する入居者のタイプに合わない外壁にしてしまうと、入居率に影響を与えてしまうでしょう。
アパートの外壁のデザインをどう決めたらよいかお悩みの方は、デザイナーが所属する塗装業者に相談することをおすすめします。
番外編 . アパートの外壁をおしゃれにするためのポイント
ここでは、アパートの外壁をおしゃれにするためのポイントを紹介していきます。
外壁をおしゃれなデザインにすることで、入居率の向上につながります。
まず、おしゃれな外壁にするためには、複数の色を使い分けて塗装するとよいです。
以下にて、使用する色と塗装する際のデザインの選び方を紹介していきます。
外壁をおしゃれに塗装するためのコツは、外壁塗装のデザイン|おしゃれな外壁にするための基礎知識でも紹介しています。
色の選び方
外壁塗装にて複数色を使用する際の色の選び方は、以下の2つです。
1.コントラストにする
2.同系色で合わせる
それぞれの具体的な内容を、解説していきます。
コントラストにする
濃い色と淡い色を掛け合わせて、コントラストのある外壁に仕上げるのもおすすめです。
コントラストをつけると、単色で塗装するよりも建物全体の見た目が引き締まり、おしゃれな仕上がりとなります。
外壁塗装でおすすめのコントラストは、以下のような組み合わせです。
t1.ホワイト×ブラックt2.ブラウン×ベージュt3.ネイビー×ホワイトt4.ホワイト×ブラウン
色の組み合わせ次第で、モダンやスタイリッシュなどさまざまなテイストになります。
アパートの外壁はオーナー様の好みとともに、入居者にとって受け入れやすい色を組み合わせることをおすすめします。
同系色で合わせる
外壁をブルーで統一する場合は、ネイビーと水色というように、同系色で合わせると失敗しにくくおしゃれに見えます。
赤色とピンク、イエローとオレンジなど、同系色を選ぶだけなので、色選びに悩みすぎたくないという方にもおすすめです。
デザインの選び方
外壁に塗装するデザインのおすすめの選び方は、以下の3つです。
1.階数別に色分けする
2.アクセントカラーを取り入れる
3.縦に色分けする
それぞれの選び方を、詳しく紹介します。
階数別に色分けする
アパートの外壁のデザインに迷ったら、階数別に色分けするのもおすすめです。
2階建ての場合は、上と下の階で色を変えて塗装するようにします。
3階建て以上の場合は、それぞれの階で色分けすると悪目立ちすることもあるため、2色を交互に色を変えるとよいでしょう。
アクセントカラーを取り入れる
建物全体をメインカラーで仕上げて、手すりやドア、窓枠などをアクセントカラーで塗装するとポイントが目を引きおしゃれです。
または、以下の3つのカラーの組み合わせで塗装するのもおすすめです。
t1.ベースカラーt2.アソートカラーt3.アクセントカラー
ベースカラーは、外壁の大半を占める色で、建物全体の70%ほどを目安に塗装します。
アソートカラーは、全体の25%ほどに差し入れる色で、ほかの2色を結び付ける役割を持ちます。
最後に、アクセントカラーはオリジナリティを演出したり、全体を引き締めたりするための色です。
建物のおおよそ5%に塗装します。
このように、バランスのよい配色で塗装することで、アクセントカラーがおしゃれのポイントとなり、センスの高い外壁に仕上がります。
縦に色分けする
窓枠やベランダなどの幅に合わせて、縦に色分けして塗装する方法もあります。
横に色分けして塗るよりも、スタイリッシュな仕上がりとなります。
可愛らしいデザインにしたい場合は、淡いピンクやオレンジなどの柔らかい色にホワイトを合わせるようにしましょう。
外壁の色選びで失敗しないためのポイントは以下の動画でも紹介しています。
10 . アパートの外壁塗装は優良業者に依頼して失敗を防ぎ費用を抑えよう
アパートの外壁塗装をすると、建物の耐久性の維持や入居率のアップなどのメリットがあります。
しかし、2階建ての建物の塗装でも150〜300万円ほどの工事費用がかかります。
そのため、工事の失敗はできるだけ防いで無駄な出費は避けたいところです。
アパートの外壁塗装をする際は、慎重に業者選びを行い、優良な会社に依頼するようにしましょう。
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