塗装工事には、塗料ごとに設計単価が設定されています。リフォームする際の目安となるものですが、実際の料金とはズレが生じやすいため、適正価格の見極めが必要です。業者に依頼する際は、設計単価について正しく把握し、適正な料金で対応してくれる業者を選定することが大事です。
この記事では、設計単価の調べ方や工事費の計算方法を解説します。コストを考える際の注意点や依頼先の見極め方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
外壁の塗り替え時期かも…
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設計単価とは?
塗装工事における設計単価とは、1平方メートルあたりの工事費用のことです。塗料代と人件費を合わせたもので、塗料メーカーが各製品に設定しています。設計単価を基に、塗装の面積や使用する塗料の種類、必要な作業の内容を計算して、総費用が見積もられます。なお大規模な工事を請け負う業者は、1平方メートルではなく100平方メートルなどの大きな面積単位で定めるケースもあります。
設計単価が必要な理由
塗装する範囲は住宅ごとに違うため、必要な作業量も家ごとに異なります。そのため、どのような広さの住宅にも柔軟に対応できるように、業界では平方メートルあたりの単価を出しているのです。
設計単価を設定することで、どの作業にどれくらいの費用がかかるかがざっくりと明確になることから、見積もりの合理性を見極める上でも重要な要素になります。
見積単価との違い
見積単価は、実際に工事をする際に算出される単価です。現場状況や塗装の工程、材料の種類や価格変動など具体的な内容を考慮しているため、より現実的で正確なコストを把握できます。
対して、設計単価は計画段階で使用される大まかな見積もりなので、正確性は劣ります。あくまで目安であり、実際の費用を把握したい場合は見積単価を参考にしましょう。
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設計単価の調べ方
設計単価はメーカーによって異なります。単価を調べる方法は、主に2つあります。
メーカーの公式サイトを確認する
多くのメーカーは公式サイトで自社製品の設計単価を掲載しています。 基本的にはカタログに塗料ごとの設計単価が掲載されているので、事前に確認しておきましょう。
ただし、1㎡ではなく1坪あたりの価格を表示している場合があります。1坪=約3.3㎡なので、坪表記の場合は、「1坪≒3.3㎡」の換算式を使いましょう。単位が異なる場合は、計算を間違えないように注意が必要です。
メーカーに直接問い合わせる
公式サイトに設計単価の記載がない場合は、メーカーに電話などで直接確認しましょう。業者に直接問い合わせることで、塗料の種類と特徴、単価の内訳などの詳細な情報を聞き出すことができます。ホームページには載っていない情報を聞き出せる可能性もあるので、ネット上の情報に頼るよりも、直接確認した方が有効です。事前に詳細な情報を把握しておくことで、後々のトラブルを未然に防げます。
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設計単価から外壁塗装の工事費用を計算する方法
工事費用を出すには、内訳まできちんと把握しておく必要があります。実際の工事ではさまざまな費用が発生するため、内訳がわからないと総額もわかりません。ここでは、費用の内訳を把握する方法と、工事の総額を求める方法を解説します。
設計単価に含まれる項目と含まれない項目を分ける
工事費の全体像を把握するには、設計単価以外の費用もすべて加えて計算する必要があります。
含まれる項目 | 含まれない項目 |
塗料代人件費工具代 | 下地調整費用、足場設置費用、養生費用、利益、交通費などの諸経費、法定福利費、消費税 |
実際の工事ではさまざまな費用が発生するため、設計単価の数倍程度になると考えておきましょう。
設計単価と塗装面積から工事費用を計算する
塗装工事の総額は、「設計単価×塗装面積+ 設計単価に含まれないその他費用」で出せます。一般的な30坪2階建て住宅の場合、70~100万円が相場です。
諸経費まできちんと出す必要があるため、見積もりを依頼する際は細かな内訳を提示してもらいましょう。工事全体にかかる料金だけでなく、内訳もきちんとチェックしておくことで、あとで追加料金を請求されるといったトラブルを防止できます。
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設計単価に関する注意点
設計単価はあくまで参考価格であり、実際の料金とは大きく異なる場合があります。依頼する際のトラブルを避けやすくするために、ここで注意点を把握しておきましょう。
設計価格はあくまで目安にしかならない
設計価格には、人件費や材料費の価格変動や現場の状況などが反映されていないため、実際の値段とはズレが生じます。一種の定価であり、適正価格ではないため、参考程度にとどめるのが無難です。
一般的に見積価格は設計単価の8割程度とされており、業者を選定する際の一つの目安になります。8割を大きく超える見積もりを出す業者は、なぜ価格が高いのか慎重に見極める必要があります。
設計価格に含まれる人件費は変動しやすい
人件費や工具費は、職人の技術力や経験の度合いによって大きく変動します。経験や技術力の少ない職人と熟練の職人では料金に差が出ますが、設計単価には職人の熟練度による違いが反映されていません。また、現場で使う工具も異なるため、その都度料金が変わります。そのため、内容を細かくチェックすることが大事です。
OEM塗料とオリジナル塗料は設計単価を公表していない
OEM塗料やオリジナル塗料とは、メーカーに製造を依頼して自社ブランドとして提供している塗料のことです。これらは設計単価が公表されておらず、安いのか高いのか見当がつきにくい傾向にあります。
廉価品を自社ブランド商品として高く売りつける業者もあるので、使用するのは避けた方が無難です。価格を比較する際は、公明性が保たれた塗料を選びましょう。
適正価格を見極めるには相見積もりが不可欠
適正価格を見極めるには相見積もりが必要です。費用は建物の状況によって異なるため、実際にどのくらいのコストがかかるかは見積もりをもらわないと正確に把握できません。
ただし、人件費などは業者によって異なるので、別の業者に依頼すると価格が大きく異なることもあります。最初から一社に絞って決めると、価格面で損したりトラブルが発生したりするため、相見積もりを取ることが重要です。最低でも3社くらいに見積もりを依頼し、価格を比較することで、適正な値段を見極めやすくなります。
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関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント
適正価格を出す業者を見極めるポイント
相見積もりをする際に以下3つのポイントを押さえておくと、適正価格を出す業者を見極めやすくなります。信頼できる依頼先を見つけて、満足のいくリフォームを実現しましょう。
関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは
事前診断・点検を行う業者
事前に施工する箇所の診断や点検をしてくれる業者であれば、安心して依頼できます。見積もり前の調査が正確で明確なほど適切な工事をしやすくなり、あとで追加請求されるトラブルも防げます。ちゃんと屋根に登って隅々まで調査し、劣化状況などを写真やビデオで撮影して、報告書で詳細を伝えてくれる場合は信頼できます。
事前に診断や点検を行わないと、建物にどんな問題があるのか、どんな塗料が合うのかなど、適切な判断ができません。事前調査と見積もりは無料で対応するケースが多いので、専門的な調査をしてくれそうな業者を選びましょう。
見積もりの内容を詳細に記載している業者
提出された見積もりに、料金の内訳を詳しく記載している業者なら安心です。「一式」などとまとめて記載している場合、材料費や人件費にいくらかかるかがわかりません。他社と比較ができず、適正価格もわかりません。
作業内容の詳細な記載がないことが原因で、契約後に追加費用を請求されるトラブルが起きる可能性があるので注意が必要です。見積もりに一式と記載されている場合は、内訳を出してもらうように相談しましょう。内訳を明確にしない業者や、質問を曖昧にごまかすような業者は避けた方が無難です。
複数のプランを提案できる業者
優良な業者であれば、依頼者からの予算や要望、建物の状況に合わせて複数のプランを提案してくれます。さまざまな状況に対応できる提案力のある業者であれば、依頼者の相談にも親身になって対応してくれます。
対して、契約後に下請けに丸投げするような業者は、特に提案することもなく契約を急かそうとする場合があります。そのような業者と契約してしまうと、コストが高い上に品質も低いという状況を招きやすいので注意が必要です。
相談から施工まで一貫して対応してくれる業者であれば、契約後の相談にも柔軟に対応してくれます。地元密着の施工店であれば、下請けに丸投げせずに最後まで責任を持って対応し、結果的に満足のいく仕上がりを実現できます。知名度だけで依頼先を決めると失敗しやすいので注意しましょう。
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設計単価を把握して適切価格で外壁塗装工事ができる業者に依頼しよう
設計単価とは1平方メートルあたりの施工費用であり、工事の総額を計算する上で重要な要素です。建物の状況や価格変動などが考慮されていないため、あくまで参考価格ですが、トータルコストを考える際の目安にはなります。
実際に工事を行う際は、複数店から見積もりを取り、内容を比較して適正価格を見極めましょう。適正価格を把握できれば、業者選びをしやすくなるとともに、料金面で損することもなくなります。契約後のトラブル防止して、満足いくリフォームを実現するためにも、信頼できる業者に相談しましょう。
優良な業者を探す際は「外壁塗装の窓口」がおすすめです。厳しい審査をクリアした全国5,000社以上の優良店の中から、依頼者の希望に沿った施工店を紹介します。相談から見積もりの取得まで完全無料で利用でき、料金や施工店の対応に納得がいかなければ断っていただいても大丈夫。契約前から施工後まで、経験豊富なアドバイザーによる一貫したサポートを無料で提供しています。塗装以外のリフォームも依頼可能となっているので、是非お気軽にご相談ください。
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