コーキングをきれいに仕上げるコツは?失敗しないコツとならし方を解説

コーキングは、建物の外観を美しく維持する上で欠かせない補修作業です。専門業者に依頼するのが一般的ですが、必要な道具を揃えればDIYでも対応できます。コーキングをするにあたって、きれいに仕上げる方法を知りたいと考えている方もいるでしょう。

そこでこの記事では、コーキングの施工手順やきれいに仕上げる方法を紹介します。作業に失敗しないための注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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おすすめ記事:外壁の雨漏りをコーキングで止める方法は?やり方や費用を解説

コーキングとは?

コーキングとは、建築物や工作物で目地や隙間を埋めるために使用される充填剤のことです。または、そのコーキングを使った補修作業を意味します。素材自体は柔らかく、粘度が高いので、乾燥しても完全に固まることはなく、ゴムのような弾性を維持できます。

現在住宅の外壁材は、工場で加工されたボード状の建材を壁面に張り付けるサイディングが主流ですが、貼り付ける際にボードの間に隙間が発生します。わずかな隙間であっても、放置すると壁の内部に水分が侵入し、雨漏りや腐食の原因となります。そのため、隙間を埋めるコーキングが必要です。

関連記事:外壁コーキングの劣化を放置するリスクとは?ひび割れの原因や補修費用も解説

コーキングの役割

コーキングは外壁の目地の隙間や窓と外壁の隙間を埋めて、雨水の侵入を防ぐ役割があります。防水性が高まると同時に断熱や防音の効果も高まり、快適で暮らしやすい住宅が実現します。

加えて、ひび割れを補修する役割もあります。外壁や屋根のひび割れが原因で雨漏りが発生している場合、コーキング補修によって雨漏りを解消できます。

コーキングの種類

コーキング材には主に5つの種類があり、使用に適した場所はそれぞれ異なります。

種類特徴
シリコンコーク耐久性や撥水性に優れており、お風呂やキッチンなど水に濡れやすい場所での使用に適している。
変成シリコン耐候性が高く、主にサイディングの目地や窓サッシ周辺などの外壁に使用される。水に触れる箇所の使用には不向き。
ウレタンコーク密着性と弾力性に優れており、主にモルタルやコンクリートのひび割れ補修に使用される。
アクリルコーク耐紫外線が高いが、耐久性は劣るため、内装の壁紙やクロスの接着用に使用するのが一般的。
ポリサルファイド耐久性が高いが、柔軟性が低いため、動きや変形が発生しやすい箇所には不向き。主にサイディングの目地補填に使われることが多い。

一般的に外壁に使用されるのは変成シリコンです。室内用のものを外壁に使用すると施工不良を起こし、見た目も損なわれるので、外壁を施工する際は種類を間違えないようにしましょう。

コーキングが必要な劣化症状

コーキングの耐久年数は製品や立地環境によって異なりますが、外壁の場合は一般的に5〜10年といわれています。一定期間が経過すると、細かなひびが発生したり、コーキング剤の厚みが薄くなったりする劣化症状が生じます。

劣化症状を放置しておくと、美観を損なうだけでなく、雨漏りなどのトラブルの原因になります。劣化症状が大きくなると補修工事の規模も大掛かりなものになり、費用も高額になるため、早めの対応が必要です。

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コーキングの施工手順とならし方

コーキングの施工を成功させるには、正しい手順とならし方を把握しておく必要があります。補修する前に、一通りの手順を確認しておきましょう。

1.既存のコーキング材を除去する

まずは作業箇所の清掃を行い、古くなったコーキングを丁寧に取り除きましょう。高圧洗浄機を使用すれば手っ取り早く除去できますが、水圧が高いため、外壁のひび割れが悪化する可能性があります。ひび割れがある場合は、洗浄ブラシなどで既存のコーキングや汚れを綺麗に除去していきましょう。

洗浄作業を終えた後は、十分な乾燥が必要です。乾燥が不十分な状態だと、コーキング剤を施工しても硬化せずに、施工不良を起こしてしまいます。そのため、1日以上かけてしっかり乾燥させましょう。

2.マスキングテープで養生する

コーキング剤が目地以外に付着しないように、目地の外側をマスキングテープで養生しましょう。外壁の補修では、粘着性が高くて広い面積がある太めのマスキングテープが役立ちます。

通常のマスキングテープでは外壁にしっかりと密着せず、養生作業もうまくできません。そのため、外壁には粘着性の高いマスキングテープが適しています。施工範囲の境界に沿ってマスキングテープを貼ることで、塗布する範囲が明確になり、仕上がりも綺麗になります。

3.プライマーを塗布する

養生作業を終えたら、補修したい箇所にプライマーを塗布しましょう。プライマーには、外壁とコーキング剤の密着性を高める役割があり、仕上がりの耐久性や審美性を左右する重要な工程です。

プライマーを塗布しなければ、すぐに剥がれなどのトラブルが生じます。施工不良を防ぐためにも、丁寧かつ正しい方法でプライマーを塗布しましょう。

4.コーキング剤を充填する

プライマーを乾燥させた後に、コーキング剤を充填していきます。きれいに仕上げるには、コーキングガンを使用して、内側に空気が入らないように充填するのがポイントです。また、充填している間に硬化が進むので、手早く作業を進めましょう。

5.ヘラを使って平らにならす

コーキング剤を充填した直後は波打っているため、ヘラを使って平らにならしましょう。ヘラを使うことで不自然な段差を解消でき、滑らかな仕上がりになります。

ただし、すぐに硬化が始まる場合もあるので、表段差がつかないように気をつけながらスピーディーに作業しましょう。

6.養生を剥がして乾燥させる

充填作業が完了したら養生を剥がし、1日かけて乾燥させましょう。しっかりと時間を取って乾燥させることで、硬化が進み、施工不良を防止できます。ただし、気温の低い日や湿度の高い日は乾燥しにくいため、1日以上かけて乾燥させましょう。 

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コーキングをきれいに仕上げるコツ

美しい仕上がりを実現するには、下準備から対策が必要です。ちょっとした作業でも、手を抜くと施工に大きく影響するため注意が必要です。きれいに仕上げるためのコツを、ここで確認しておきましょう。

下処理を丁寧に行う

補修を成功させるには、下処理の徹底が大切です。 補修の前に周囲の汚れなどをしっかりと除去しておかないと、美しい仕上がりを期待できないだけでなく、すぐに剥がれるといった施工不良が発生しやすくなります。下処理に手を抜くことはせずに、ハケなどを使って、ホコリやチリなどもできる限り取り除いておきましょう。 

また、水を使って下処理をした場合は、水分が残ったままで施工しないことも大切です。水分などが残っていると施工不良の原因になるため、しっかり乾燥させておきましょう。

マスキングテープを隙間なく貼る

養生する際のマスキングテープは、隙間ができないように真っすぐ貼るのがポイントです。隙間や歪みがあると、コーキング剤が他の場所に漏れ出てしまい、きれいな直線に仕上がりません。そのような事態を防ぐために、マスキングテープはしっかりと貼り付けましょう。

なお、充填する溝よりも2〜3mm程度の余裕を持ってマスキングテープは貼ると、美しい直線の仕上がりを実現できます。溝にピッタリと合わせて養生すると、剥がす際にコーキングも一緒に剥がれてしまいます。そのため、作業箇所から少し離して貼るのがポイントです。

硬化時間を十分に取る

コーキング剤を充填した後は、硬化時間をしっかり取りましょう。外壁に使用されることが多い変成シリコンコーキングは、施工から2時間程度で塗膜が硬化します。2時間が経過する前に塗料を塗ると、硬化不良を起こし、仕上がりがきれいになりません。

夏は温度が高く乾燥も早いですが、寒い冬は乾燥が遅いため、乾燥時間も長くとる必要があります。ただし、雨の日は乾燥が上手くいかないので、湿度が低く晴れた日に作業しましょう。

コーキングの種類を間違えない

コーキング剤は、使用する場所や環境条件などによって適した種類が異なります。屋根や南向きの外壁などの高温になりやすい場所には、耐熱性の高いシリコン系が適しています。また、屋外で使用する場合は、紫外線や雨風の影響に強い変成シリコン系が最適です。外壁のひび割れ補修など、動きのある部分には伸縮性や弾力性に優れたウレタン系を選ぶと良いでしょう。

コーキング専用のヘラを使う

作業の仕上げに使用するヘラは、コーキング専用のものを使いましょう。専用のヘラには弾性があり、力の入れ具合によって仕上がりを調整しやすいメリットがあります。道具の選び方によって仕上がりが変わるので、あらかじめ揃えておきましょう。

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コーキングで失敗しないコツ

コーキング補修で失敗しないためには、いくつか気を付けるべきポイントがあります。補修作業を成功させるために、事前に注意点を把握しておきましょう。

乾燥する前にマスキングテープを剥がす

養生作業に使用したマスキングテープは、コーキング剤が完全に乾燥する前に剥がしましょう。乾燥してから剥がそうとすると、コーキング剤も一緒に剥がれたり、他の場所にコーキング剤が付着したりします。ヘラを使って平らにならした後は、速やかにマスキングテープを剥がしましょう。 

完全に乾燥するまで触らない

コーキングが完全に乾燥するまでに最低でも1日、長いと3日以上かかるので、それまでは絶対に触らないようにしましょう。塗膜の表面は数時間程度で乾きますが、内部が乾燥するまで時間を要します。見た目では乾いているように見えても、内部が乾いていないケースは多いので、見た目だけで判断せず、きちんと乾燥時間を守ることが大切です。なお、乾燥時間は季節や気温によって変動するため、環境に合わせて作業を進めましょう。

DIYで対応せずに専門業者に依頼する

コーキング補修は作業難易度が高いため、専門業者に依頼するのが無難です。DIYで補修をする場合、費用は30坪の住宅で1〜10万円程度に抑えられます。業者に依頼すると、7〜20万円程度の費用がかかり、足場を使う場合にはさらに足場設置代が追加されます。

費用面ではDIYの方がお得ですが、DIYで適切に作業するのは難しく、失敗して業者にやり直しをしてもらえば、かえって費用がかかります。また、高所での作業は危険が伴うため、最初から業者に依頼したほうが無難です。

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コーキングをきれいに仕上げるコツを知って補修工事を成功させよう

コーキングをきれいに仕上げるには、下処理や養生作業などにも手を抜かず、丁寧な作業を行う必要があります。特に乾燥時間の取り方や外壁全体の補修は素人には難しいので、専門業者に補修工事を依頼するのが無難です。外壁にひび割れなどの劣化症状が現れたら、優良な業者に依頼して点検や補修をしてもらいましょう。

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